0850 来訪神と神楽(下書き)

-

-

  • 民俗芸能

来訪神と神楽 について

椎葉神楽では山の神がみこうやを訪れ、一夜の宿を請う演目が竹之枝尾と若宮に伝えられる。破れ笠に蓑を被り、竹杖をついて現れ、神楽宿の主人と問答を交わす。問答の中では「御山人」と称している。ここでは山の神が来訪する神楽が伝えられる。東隣りの諸塚村戸下神楽の大祭でも、「山守」と称する演目があり、山から椎の枝を切りみこうやに現れ、神職と問答の末、山守の杖や持ち物を譲る仕草が見られる。また、竹の枝尾・栂尾・大河内の大祭で舞われる「柴荒神」「綱荒神」も来訪神である。この2種の荒神は何れもその前演目で若者達によるみこうやへの乱入がある。「芝荒神」の場合は「柴入れ」と称して、手に柴や舞手の御幣や鈴などを持ってみこうやに乱入。「柴荒神」の場合は、「綱入れ」と称して藁蛇を持って入る。両方とも神職との問答があり、荒神の謂れを語る。荒神が太鼓に座り、神職が立って御幣を持ち問い続けるが、竹之枝尾では逆に神職が太鼓に座っている。問答の終了後、荒神は杖を神職に手渡す。若者の乱入、藁蛇のみこうや入りなど、神がみこうやに来訪する一種の儀礼と考えられる。

スポット

文化財一覧に戻る